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フィンランドからこんにちは、略して「フィんにちは」ブログ

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ゴミ捨て場で「おままごと遊び」 : とっさのフィンランド語【19】

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私の住むアパートの共有ゴミ置き場は、フィンランドの集合住宅でよく見られる屋根付きの小屋である。

小屋なので、家具ゴミなどはバラされず放置されるのが普通で、まだ使えそうなテーブルや棚が置いてあこともある。

しかもここ数日、春の大掃除(Spring-cleaning)のせいか、家具や電化製品などの大物がたくさん捨てられていて、ゴミ収集小屋は不思議な賑わいを見せている。
生活ゴミに興味はないが、捨てられた家具を見るのは楽しい。

我が家のキッチン横の窓から、このゴミ小屋がよく見えるのだが、昨日ふと目をやると、小学校1、2年生くらいの女の子二人と男の子一人がゴミ小屋で遊んでいるのを発見した。

最初は探検ごっこでもしてるのかと思ったのだが、収集ボックスからゴミを取り出し、放り投げていた。
「これは」と、思ってタピオさんに「子供がゴミ収集小屋で遊んでるんだけど…」と伝えて再び窓から確認すると、子供たちはいなくなっていた。

子供らはその日たまたまゴミ小屋に興味が出ただけかもしれない、と思い、そのことはすぐ忘れたのだが、次の日、またキッチンの窓からゴミ小屋を見ると、昨日と同じ3人が収集ボックスにのったり、ゴミを投げて遊んでいた。

ゴミ収集小屋で遊んではいけない。
ゴミを散らかすのはもってのほか。
ゴミは不潔で怪我をする可能性もある。

この時私は、以上の倫理的なことより先に、猛烈に
「うちのゴミ袋は開けられたくない!」
と思った。
私の恥ずかしい乙女イラストをさっき捨てたばっかりなのだ!
(私はいらないコピー用紙の裏に、乙女まんがを描く癖があるんです…)

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いや、乙女イラストはともかく(←理性を取り戻した)危険である。
フィンランドはゴミの分別が大雑把。
針やナイフが普通ゴミとして捨てられている可能性もある。
意を決して注意することにした。
実は日本にいた時、駐車場のポールを破壊している小学生を注意したら、傷つくことを言われたことがあり、非常にドキドキしながら小屋に向かった。

家から小屋まで約一分。
小屋に着き、中を見る…が、子供がいない。
あれ?と思い中を見回すと、ここ数日間に捨てられた家具がきれいに配置してあった。

タンス、コーヒーテーブル、椅子、複数の収納ボックス。
加えて子供用のソリ、女性の上半身の銅像まである。
古く傷ついてはいるが、子どもには魅力的なおもちゃに違いない。
遊びたくなるのも納得だ。

しかし、納得している場合ではない。
ガキ子供はどこだ!である

すると、可愛らしい笑い声が近づいてくるのに気づいた。

ところでフィンランド人の子供はキューピッドのような見た目をしている。
明るい髪色に明るい瞳。
真っ白な肌にピンクのほっぺ。
まるで妖精のようである。

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↑イメージ

が、彼ら手に握られていたのは、キューピッドの弓矢でなく、隣の棟のゴミ捨て場から持ってきた、古い掃除機、謎の棒、スコップであった。

コラー!である。

私は彼らに近づき、震える声で言った。

「やほ。ゴミ置き場で遊んでるよね。
あそこは遊び場じゃないから、入っちゃいけないよ~。
汚いし、安全でもないからね。」

突然アジア人に話しかけられたキューピッドたちは固まっていた。
若干怯えているように見えたが、私は引くことはできなかった。
だって放っておいたらうちのゴミを開けられてしまうかもしれない

「楽しいのは解るけど、なにか別の遊びを考えてくれるかな?OK?」
私は努めて優しく言った。
一人の女の子がコクリ、と頷いた。
「本当?良かった。じゃあ話はそれだけ!」

私は達成感を感じつつも、ドキドキしながら家に帰った。

タピオさんにゴミ収集所の家具が並べられ、さらに家庭用品を子どもが集めていたことを伝えると、

「彼らは”おままごと”していたんだね。(He leikkivät kotia.)」

と言った。

「おままごと」はフィンランド語で、Leikkiä kotiaと表現すると学んだ。

(お)ままごとする/ままごと遊びをする
leikkiä kotia
レイッキア コティア

*leikkivätはleikkiäがhe(彼ら)の活用したもの、kotiaはkotiの分格。

leikkiä : 遊ぶ
kotia : 家を(基本形 koti)

「leikkiä」→「遊ぶ」
「kotia」→「家を」
「家を遊ぶ」→「おままごと」。

例. Lapset leikkivät kotia päiväkodissä.
幼稚園で子供たちがままごと遊びをした。

その後ゴミ収集小屋を確認すると、開けっ放しになっていた扉は閉まり、先ほどの子供はいなかった。
私のアパートにはちびっ子がたくさん住んでいるので、次の子供らがゴミで遊ばないように願うばかりだ。

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